PS3 YLOD 修理 part6 （殻割り2） [PS3修理]
初期型PS3（60GB）の殻割りやってくよー！
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参考動画ではカッターの刃のような金属製の鋭利なモノでいとも簡単に
殻割りを行っていたが、最大限注意しなければならないことがある！
参考動画はpart5の記事で
CPUのダイやパッケージに傷をつけたら最後！使いものにならなくなる！
少し大げさかもしれないが、このくらい意識して作業しないと後悔することになる。
私が過去にパソコンのCPUの殻割りをした際、舐めてかかりパッケージを傷つけ、
CPUをダメにしたことがある。
それ以来、殻割りで使用する道具は樹脂ヘラ択一！
【樹脂ヘラ】
金属製の鋭利なモノとくらべ、シール材の切断能力は劣るが、パッケージやダイを
傷つける可能性はぐっと低くなる。
樹脂ヘラはホームセンターのコーキングコーナーなどで200円前後で簡単に手に入るのも魅力！
作業に夢中になり、写真を取るのを忘れ事後のモノになるが、殻割り完了後はこんな感じ。
①ヒートスプレッダ
②ダイ
③パッケージ
パッケージ面にうっすらとシール材が付着してた跡があるが、一部分だけ跡が無い部分がある。
ここから樹脂ヘラを入れ、シール材を切っていく。必ず最後まで切りきってからヒートスプレッダを
外すこと。
途中でめんどくさがってヒートスプレッダを剥がすと、パッケージ面が剥離しこんなことに...
http://bbs.kakaku.com/bbs/20504010112/SortID=15889806/ImageID=1511402/
もちろんパッケージ面に傷つけるのもご法度！
そうなったら最後で再起不能。細心の注意を払う。
樹脂ヘラはへたりやすいので、紙やすり等で研いでやり常に鋭利な状態で使用することを心がける。
また、シール材を切るにはかなりの力がいる。
覚悟を決め、恐れずに行うこと。
ヒートスプレッダを外した跡は、パッケージ面とヒートスプレッダについてるシール剤を
使用していた樹脂ヘラで除去し、パーツクリーナー等でダイのグリスを拭き取る。
シール剤の除去は指で触れて凹凸を感じなければOKだろう。
GPUのヒートスプレッダは4点を接着剤で固定されており、参考動画では
ヒートガンで熱しながらテーブルナイフのようなものをテコ棒にして
ヒートスプレッダを外している。
参考動画はpart5の記事で
とりあえず真似しようと思い、テコ棒となるテーブルナイフをキッチンから物色。
【テーブルナイフ】
適当にあったテーブルナイフで殻割りを試みるが、刃が厚すぎてパッケージ面と
ヒートスプレッダの間に入らない...ダメだこりゃ。
テーブルナイフより薄く、代わりになるようなものを探していると
バターナイフを発見！
【バターナイフ】
こいつはいけそうだと早速チャレンジするが、まだ刃が厚く隙間に入らない。
バターナイフより薄いモノがないかと、またまたキッチンを物色してると
よさげなモノを発見！
計量スプーン！（おおさじ）
計量スプーンの柄を隙間に差し込むと、絶妙なクリアランスで入る！
こりゃいけそうだ！
■注意点
・パッケージ面とヒートスプレッダの隙間より厚いモノを無理やり挿入するのはNG！
パッケージ面を傷つけGPUを壊す可能性がある！
・パッケージ面とヒートスプレッダの隙間には写真の方向からテコ棒を挿入すること！
他のところはパッケージ面に突起（抵抗チップ？）があるので、謝って挿入すると
壊してしまうかも！？
あとは動画を参考に、熱しながらテコの原理でヒートスプレッダを剥がすのみ！
動画ではヒートガンを使ってたけど、ここではヘアドライヤーを使用
だってヒートガンだと熱すぎて計量スプーン持てないんだもん (｡´-д-)
GPUを熱しながらスプーンを上に持ち上げ、ヒートスプレッダが剥がれるように
テンションをかけ続ける。
なかなか剥がれないので、計量スプーンの柄が曲がるくらいテンションをかけたところで、
パキッ！
勢いよくヒートスプレッダが剥がれた！
かなりビビったが、なんとかGPUの殻割りに成功。
あとはそれぞれに残った接着剤の残骸と劣化したグリスを除去するだけだが、
接着剤がなかなか硬くてやっかい。
動画ではカッターの刃のようなもの使ってたようだが、彫刻刀の平刀でチャレンジ。
こびりついた接着剤の下の部品を傷つけないように、慎重な作業になるのでグリップがある
平刀の方が力のコントロールがしやすい！
無事除去成功！CPUのシール剤除去した時と同じで、指で触れて凹凸を感じなくなるくらいが目安。
劣化したグリスはパーツクリーナー等で簡単に拭き取れる。
あとはダイの上にCPUグリスを薄く塗り、ヒートスプレッダを載せ、PS3を組み付ければOK！
せっかく殻割りしたので、使うCPUグリスはいつもの3.8W/m･Kのグリスじゃなく、
熱伝導率9.24W/m･Kのシルバーグリスにしますた。
【シルバーグリス】
ちょっとでも冷えますように...八(＾□＾*) ﾀﾉﾑ!!
え！？ ヒートスプレッダは固定しないのかって？？
どーせスプリングプレートとコアプレートでサンドイッチされて固定されるし、ずれないように
慎重に組み付ければ問題無いっしょ (^_^;)
無事にPS3の組付けが終わり、電源を入れる。
PS3:「ピッ！」
無事に起動！
さてファンの調子はどうだろうか。
PS3：「ヒューン...」
ウム、とても静かだ...だが、油断は禁物！
今までだと、ここからファンの回転が一気に上がり強制終了に。
クロスメディアバー画面にて、30分ほど放置。
ファンはMIN回転数のままでとても静か、もちろんPS3からの警告も無い！
ｷﾀ━━━━ (*ﾟ∀) (∀ﾟ*)━━━━━━!!!!!!!!!!!!
やはり、熱暴走の原因はCPUのヒートスプレッダとダイの間のグリスの劣化だったと模様。
ここで少しゲームをしてみることに。
バトオペ（起動戦士ガンダムバトルオペレーション）を起動！
支給3戦プレイ（1時間弱）するも、ファンの回転はそのまま。
問題無いね (v^ー°) ヤッタネ
さて、これでしばらくはPS3を使える訳だが、いつかはまたYLODがやってくる...
とことんYLODと向き合うことに決めたわけだが、ここで改めてYLODの原因について考え、
対策を考えてみる。
いろいろな情報が溢れているが、実際に自分の修理経験も加味していうと、
CPUorGPUと基板の接合部の通電不良が濃厚。
もちろん違うケースもあると思うが、CPUとGPUを焼いてリフローすると直るので、
これはこれで間違いないと思う。
では、なぜ通電不良が発生するのか？
これもいろいろな情報や見解があると思うが、私が思うところを記載する。
PS3使用過程の発熱と冷却で、CPU（GPU）接合部の膨張と収縮が起こる。
その膨張収縮の繰り返しで発生する応力による金属疲労等で、微小なハンダクラックが入り、
そのハンダクラックに応力が集中し、やがて通電不良に至るクラックに成長すると推測。
これまでYLODが発生した状況は、毎回PS3起動中に発症していることから、ハンダの膨張過程で
通電不良につながるクラックが発生したと考えているところである。
ってことで考えた対策は、PS3使用中の温度を下げ、ハンダの膨張量を抑えクラックの成長を
抑制すること。
そんじゃ具体的に対策していこう！
part7に続く
・part7はこちらから
・part5はこちらから
・part1から見る
一段落したところでふと思った。
ダイに塗るCPUグリスの代わりに熱伝導シートを使ったらどうだろうか...
熱伝導シートはグリスと比べると劣化が少ないし、熱伝導率も高いものが多い。
ってことで早速トライ！
選んだのワイドワークのこれ！
【熱伝導シート】
こいつは90W/m･Kとそこらへんのシルバーグリスよりも圧倒的に熱伝導率も高いし、
微粘着性もあり、うってつけ！
ダイの大きさに切り、ペタッと！
あとはヒートスプレッダを載せ、ズレないように慎重にPS3を組み直す。
PS3起動！
PS3:「ピッ！...ブゥォォーン...ピッ！、ピピピ！」
起動後、すぐにファンがMAX回転になりPS3から警告がでる間もなく強制終了...。
だめだこりゃ (o´д`o)=３
PS3に熱伝導シートは相性良くないみたい。
アマゾンのレビューはいい感じだったのに...残念。
シルバーグリスに戻しますた (。・ε・`。)
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CPU殻割り
参考動画ではカッターの刃のような金属製の鋭利なモノでいとも簡単に
殻割りを行っていたが、最大限注意しなければならないことがある！
参考動画はpart5の記事で
CPUのダイやパッケージに傷をつけたら最後！使いものにならなくなる！
少し大げさかもしれないが、このくらい意識して作業しないと後悔することになる。
私が過去にパソコンのCPUの殻割りをした際、舐めてかかりパッケージを傷つけ、
CPUをダメにしたことがある。
それ以来、殻割りで使用する道具は樹脂ヘラ択一！
【樹脂ヘラ】
 KOWA 樹脂ヘラ45mmKOWA 樹脂ヘラ45mm |
金属製の鋭利なモノとくらべ、シール材の切断能力は劣るが、パッケージやダイを
傷つける可能性はぐっと低くなる。
樹脂ヘラはホームセンターのコーキングコーナーなどで200円前後で簡単に手に入るのも魅力！
作業に夢中になり、写真を取るのを忘れ事後のモノになるが、殻割り完了後はこんな感じ。
①ヒートスプレッダ
②ダイ
③パッケージ
パッケージ面にうっすらとシール材が付着してた跡があるが、一部分だけ跡が無い部分がある。
ここから樹脂ヘラを入れ、シール材を切っていく。必ず最後まで切りきってからヒートスプレッダを
外すこと。
途中でめんどくさがってヒートスプレッダを剥がすと、パッケージ面が剥離しこんなことに...
http://bbs.kakaku.com/bbs/20504010112/SortID=15889806/ImageID=1511402/
もちろんパッケージ面に傷つけるのもご法度！
そうなったら最後で再起不能。細心の注意を払う。
樹脂ヘラはへたりやすいので、紙やすり等で研いでやり常に鋭利な状態で使用することを心がける。
また、シール材を切るにはかなりの力がいる。
覚悟を決め、恐れずに行うこと。
ヒートスプレッダを外した跡は、パッケージ面とヒートスプレッダについてるシール剤を
使用していた樹脂ヘラで除去し、パーツクリーナー等でダイのグリスを拭き取る。
シール剤の除去は指で触れて凹凸を感じなければOKだろう。
GPU殻割り
GPUのヒートスプレッダは4点を接着剤で固定されており、参考動画では
ヒートガンで熱しながらテーブルナイフのようなものをテコ棒にして
ヒートスプレッダを外している。
参考動画はpart5の記事で
とりあえず真似しようと思い、テコ棒となるテーブルナイフをキッチンから物色。
【テーブルナイフ】
 燕市アルファクトの最高級ステンレスカトラリー【楽ギフ_名入れ】【日本製】【燕市】 ALFACT／... |
適当にあったテーブルナイフで殻割りを試みるが、刃が厚すぎてパッケージ面と
ヒートスプレッダの間に入らない...ダメだこりゃ。
テーブルナイフより薄く、代わりになるようなものを探していると
バターナイフを発見！
【バターナイフ】
 燕市アルファクトの最高級ステンレスカトラリー【楽ギフ_名入れ】【日本製】【燕市】 ALFACT／... |
こいつはいけそうだと早速チャレンジするが、まだ刃が厚く隙間に入らない。
バターナイフより薄いモノがないかと、またまたキッチンを物色してると
よさげなモノを発見！
計量スプーン！（おおさじ）
計量スプーンの柄を隙間に差し込むと、絶妙なクリアランスで入る！
こりゃいけそうだ！
■注意点
・パッケージ面とヒートスプレッダの隙間より厚いモノを無理やり挿入するのはNG！
パッケージ面を傷つけGPUを壊す可能性がある！
・パッケージ面とヒートスプレッダの隙間には写真の方向からテコ棒を挿入すること！
他のところはパッケージ面に突起（抵抗チップ？）があるので、謝って挿入すると
壊してしまうかも！？
あとは動画を参考に、熱しながらテコの原理でヒートスプレッダを剥がすのみ！
動画ではヒートガンを使ってたけど、ここではヘアドライヤーを使用
だってヒートガンだと熱すぎて計量スプーン持てないんだもん (｡´-д-)
GPUを熱しながらスプーンを上に持ち上げ、ヒートスプレッダが剥がれるように
テンションをかけ続ける。
なかなか剥がれないので、計量スプーンの柄が曲がるくらいテンションをかけたところで、
パキッ！
勢いよくヒートスプレッダが剥がれた！
かなりビビったが、なんとかGPUの殻割りに成功。
あとはそれぞれに残った接着剤の残骸と劣化したグリスを除去するだけだが、
接着剤がなかなか硬くてやっかい。
動画ではカッターの刃のようなもの使ってたようだが、彫刻刀の平刀でチャレンジ。
こびりついた接着剤の下の部品を傷つけないように、慎重な作業になるのでグリップがある
平刀の方が力のコントロールがしやすい！
無事除去成功！CPUのシール剤除去した時と同じで、指で触れて凹凸を感じなくなるくらいが目安。
劣化したグリスはパーツクリーナー等で簡単に拭き取れる。
ヒートスプレッダ組付け
あとはダイの上にCPUグリスを薄く塗り、ヒートスプレッダを載せ、PS3を組み付ければOK！
せっかく殻割りしたので、使うCPUグリスはいつもの3.8W/m･Kのグリスじゃなく、
熱伝導率9.24W/m･Kのシルバーグリスにしますた。
【シルバーグリス】
 アイネックス AK-450-5g シルバーグリス Akasaブランド |
ちょっとでも冷えますように...八(＾□＾*) ﾀﾉﾑ!!
え！？ ヒートスプレッダは固定しないのかって？？
どーせスプリングプレートとコアプレートでサンドイッチされて固定されるし、ずれないように
慎重に組み付ければ問題無いっしょ (^_^;)
PS3起動
無事にPS3の組付けが終わり、電源を入れる。
PS3:「ピッ！」
無事に起動！
さてファンの調子はどうだろうか。
PS3：「ヒューン...」
ウム、とても静かだ...だが、油断は禁物！
今までだと、ここからファンの回転が一気に上がり強制終了に。
クロスメディアバー画面にて、30分ほど放置。
ファンはMIN回転数のままでとても静か、もちろんPS3からの警告も無い！
ｷﾀ━━━━ (*ﾟ∀) (∀ﾟ*)━━━━━━!!!!!!!!!!!!
やはり、熱暴走の原因はCPUのヒートスプレッダとダイの間のグリスの劣化だったと模様。
ここで少しゲームをしてみることに。
バトオペ（起動戦士ガンダムバトルオペレーション）を起動！
支給3戦プレイ（1時間弱）するも、ファンの回転はそのまま。
問題無いね (v^ー°) ヤッタネ
さて、これでしばらくはPS3を使える訳だが、いつかはまたYLODがやってくる...
とことんYLODと向き合うことに決めたわけだが、ここで改めてYLODの原因について考え、
対策を考えてみる。
YLODの原因と考察
いろいろな情報が溢れているが、実際に自分の修理経験も加味していうと、
CPUorGPUと基板の接合部の通電不良が濃厚。
もちろん違うケースもあると思うが、CPUとGPUを焼いてリフローすると直るので、
これはこれで間違いないと思う。
では、なぜ通電不良が発生するのか？
これもいろいろな情報や見解があると思うが、私が思うところを記載する。
PS3使用過程の発熱と冷却で、CPU（GPU）接合部の膨張と収縮が起こる。
その膨張収縮の繰り返しで発生する応力による金属疲労等で、微小なハンダクラックが入り、
そのハンダクラックに応力が集中し、やがて通電不良に至るクラックに成長すると推測。
これまでYLODが発生した状況は、毎回PS3起動中に発症していることから、ハンダの膨張過程で
通電不良につながるクラックが発生したと考えているところである。
ってことで考えた対策は、PS3使用中の温度を下げ、ハンダの膨張量を抑えクラックの成長を
抑制すること。
そんじゃ具体的に対策していこう！
part7に続く
・part7はこちらから
・part5はこちらから
・part1から見る
おまけ
一段落したところでふと思った。
ダイに塗るCPUグリスの代わりに熱伝導シートを使ったらどうだろうか...
熱伝導シートはグリスと比べると劣化が少ないし、熱伝導率も高いものが多い。
ってことで早速トライ！
選んだのワイドワークのこれ！
【熱伝導シート】
こいつは90W/m･Kとそこらへんのシルバーグリスよりも圧倒的に熱伝導率も高いし、
微粘着性もあり、うってつけ！
ダイの大きさに切り、ペタッと！
あとはヒートスプレッダを載せ、ズレないように慎重にPS3を組み直す。
PS3起動！
PS3:「ピッ！...ブゥォォーン...ピッ！、ピピピ！」
起動後、すぐにファンがMAX回転になりPS3から警告がでる間もなく強制終了...。
だめだこりゃ (o´д`o)=３
PS3に熱伝導シートは相性良くないみたい。
アマゾンのレビューはいい感じだったのに...残念。
シルバーグリスに戻しますた (。・ε・`。)
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2015-08-11 20:45
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